ニワトリはバリバリの体育会系!コケコッコーと鳴く順番も決まっている?
ニワトリといえばおなじみ世界中で飼われている家禽で、もとは東南アジア・中国あたりでセキショクヤケイなどのキジ科のトリが家畜化されたといわれています。
その勇猛で美しい姿から、雄鶏は昔から絵画の題材にもされてきました。
(上は伊藤若冲の”紫陽花双鶏図”)
そんなニワトリ達が実はバリバリの縦社会を生きていることをご存知でしょうか
ニワトリの順位制
ニワトリの社会では序列というものがはっきりと決まっています。
このあたりはWikipediaの順位制 - Wikipediaの項目にもまとめられていますが、30匹程度のニワトリを1か所に入れると、ニワトリは総当たり的に、自分の強さを確かめるためお互いをつつきあいます。
最終的にニワトリの間で順位が決まり、自分よりもランクが低いニワトリのみをつつくようになります。その結果ランクの低いニワトリは自分より偉いニワトリにエサをゆずったり対面するのを避けたりするようになります。偉いニワトリのそばにいてもつつかれるだけなので、、、
このあたりはボス猿が幅をきかせてエサを独占したりするのと似ていますね。
ただ、順位は固定的なものというわけではなく、いけそうな気がすると思えば、上位のニワトリにけんかを挑むこともあります。つつきあいのけんかの結果ランクの高いニワトリに勝てば順位も当然入れ替わります。
けんかに負けた直後は疲れやケガもあり、順位がかなり下がることもあるのでリスクの高い行為と言えそうです。このあたりはうでっぷしの力がものをいう実力主義となっています。
そんな社会的な順序に基づく秩序がニワトリのコケコッコーでも見つかっています。
ニワトリのコケコッコー
ニワトリが夜明け前にコケコッコーと朝鳴きをすることはよく知られていますが、この発声について名古屋大学で研究が進んでいます。
名古屋大学の研究グループによって、
- ニワトリのコケコッコーのタイミングが体内時計によって調節されている
- および順位が高い個体から順番に鳴いている
ということが分かりました。
体内時計の進み具合はニワトリによって個体差があります。体内時計が周りよりもすすんだニワトリはさっさと鳴きたいのですが、トップが鳴くのを待ってうずうずしているわけです。
一番偉いトップが鳴くまではみんな鳴くのを体内時計を無視して辛抱強く待っているわけです。
そしてトップがコケコッコーと鳴くとようやく残りのニワトリも後に続いて鳴くようです。
以上のようにニワトリの社会は厳しい縦社会であって、朝を知らせる場合やニワトリ同士の行動に社会的な順位というものが色濃く反映されていることが分かります。
ちなみにニワトリがコケコッコーとなく理由ですが、なわばりの主張にかかわっていると考えられているようです。