まいたけ見聞録

脳菌なので世の中のことはよくわかりません

2週間レム睡眠なしでも平気な哺乳類発見!仕組みが理解できればヒトも寝る必要がなくなる?

久しぶりの投稿になりますがおもしろい研究を見つけたので今回はNatureの論文を紹介したいです。

 

www.natureasia.com

ãªããã»ã¤No.3035ã®ç¡æåç

 

記事によれば海で生活するキタオットセイCallorhinus ursinus はレム睡眠を妨害されても最長2週間見た目に有害な影響を示さなかったそうです。

これまでに調べられてきた陸上で生活する哺乳類ではレム睡眠を妨害されると最終的に死に至ることが分かっています。

 

レム睡眠とは?

レム睡眠(rapid eye movement sleep)は急速眼球運動とも呼ばれ、筋肉は弛緩して休息状態になっている一方で脳は活動を行いつつ覚醒している睡眠の状態を指します。

さらに脳が覚醒していない状態になるとノンレム睡眠となり、脳波の周波数によってさらに4つのステージに分けられます。

 

半球睡眠

海洋で生活するようなクジラ、イルカ、アザラシなどの哺乳類は肺呼吸をする生き物で寝ている間もきちんと海面に上がってきて呼吸をして肺に空気を送り込む必要があります。そのため寝る際に右脳と左脳の片方を睡眠状態にさせることで寝ている際にも泳ぎながら呼吸をすることができるようになっているようです。

さらにクジラは種によっては数分程度しか寝ないそうです。

またイルカやクジラは体内の二酸化炭素濃度に対してヒトよりも耐性があるため、長時間の潜水を可能にしているようです。

ちなみにオットセイも半球睡眠をすることが分かっています。

 

今回の研究ではなぜオットセイが最長2週間寝なくても平気なのか、その原理までは明らかになっていません。またほかの海で生活する哺乳類についても詳しいことはわかってはいません。

ですが、睡眠時間を減らすための仕組みが明らかになれば、わたしたちヒトも睡眠時間を減らしても悪影響を出ないようにその仕組みを利用できる日が来るかもしれませんね。