まいたけ見聞録

脳菌なので世の中のことはよくわかりません

ネズミもケンカすると夫婦仲が悪くなるらしい

 

ネズミが出す高音波を解析することで、ネズミのコミュニケーションの取り方と個体間の仲、特に夫婦仲との間の関係を調べた研究に関する記事を見つけたので紹介します。

超音波でしゃべるネズミの会話、スロー再生で解読 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

f:id:maitake-k1027:20181211161825g:image

 

記事によると研究者はネズミの出す音をを親しみを感じている時の声、イチャイチャしている時の声、怒りを示す時の声などに分類しています。

「夫婦ゲンカ」をしたネズミたちも、最終的には元のさやに収まった。しかし、より早い時期に親しみを込めた鳴き方に戻ったカップルや、全然ケンカにならなかったカップルの方が、健康な子どもを産み育てることが多かった。(参考記事:「「ひとり飲み」は離婚のもと、ネズミで確認」)

「ひとり飲み」は離婚のもと、ネズミで確認 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

上記によるとケンカをするかどうかで子育ての成功に大きな影響を与えることがわかったようです。ちなみにリンク先の記事によればネズミは大量のアルコールを摂取できるようですが(一日にワイン15本分ほど)、つがいのネズミのうちオスだけにアルコールを摂取させた場合オスメス共にアルコールを摂取させた場合と比べてパートナーと過ごす時間が減少することがわかったようです。さらなる解析で一人飲みをさせられたオスは愛情ホルモンと呼ばれるオキシトシンの受容体が多く存在する中脳水道周囲灰白質(PAG)の活動レベルが変化していたようです。

 

共通の哺乳類の祖先をもつネズミとヒトはホルモンや神経回路などのメカニズムに多くの共通点を持つため、ネズミの行動を解析することで哺乳類の行動についての一般的な知見を推察することができ、ひいては我々ヒトの行動メカニズム、思考メカニズムについても理解が深まることが期待されます。